【保護者向け】私服校の年間の服代はどれくらい?現実的な費用とやりくり術
こんにちは!制服スタイリストのあやかです。私服高校への入学が決まって嬉しい反面、保護者の皆さんが一番心配されているのが「服代がどれくらいかかるのか」ということではないでしょうか?
私服高校出身の先輩たちも、「制服があった方がお金かからないのに」と親から言われたことがあるそうです。実際のところ、私服校の服代って本当にどれくらいかかるものなのか。今日は、リアルな先輩たちの体験談を交えながら、正直にお話ししていきますね。
目次
制服校と比べて本当に高いの?
まず最初に、多くの保護者の方が疑問に思っている「制服校と比べて本当に服代が高くつくの?」という点から。
結論から言うと、通学スタイルや個人の価値観によって費用は大きく変わり、一概にどちらが安いとは言えません。でも、これには理由があるんです。
制服の場合、私立高校だと一式揃えるのに10万円以上かかることも珍しくありません。ブレザー、スカート・パンツ、シャツ、ベスト、ネクタイ・リボン、指定靴下、指定靴など、意外とアイテム数が多いんです。でも、一度買ってしまえば基本的に3年間それで通せます。
一方、私服校では制服の初期費用はかからないものの、成長期の高校生は体型が変わりやすいし、流行も変わるし、毎日着回すために複数枚必要。そうすると、年間を通して継続的に服を買い足していくことになります。
実際に先輩たちの声を聞くと「制服が無い高校だとかえってお金がかかりませんか?親御さんも制服があった方が楽と思いませんか?」という質問に対して「その通り。毎日の服装を考えるのは面倒だし、安い服を探さないと着るものが足りない」という回答がベストアンサーになっていました。
ただし、制服も決して安くはないし、私服校では初期費用が分散できるというメリットもあります。一気に10万円を用意するのは大変でも、月々数千円なら家計に組み込みやすいという家庭も多いでしょう。
通学スタイル別の費用比較
私服校と一口に言っても、実際の通学スタイルによって費用は大きく異なります。参考までに、3年間の概算費用を比較してみましょう。
毎日私服で通学する場合
- 3年間総額:約30万~45万円(年間10~15万円)
- 特徴:節約志向なら最も安く済む可能性があるが、おしゃれにこだわると高額になることも
なんちゃって制服と私服を半々で通学する場合
- 3年間総額:約35万~50万円(初期費用5万円+年間10~15万円)
- 特徴:制服の利便性と私服の自由度を両立、コーディネートの悩みを軽減
制服校の場合(参考比較)
- 3年間総額:約35万~40万円(初期費用10~15万円+維持費・休日私服代)
- 特徴:入学時の高額負担があるが、その後は比較的安定
つまり、私服校では「どんなスタイルで通学するか」「ファッションにどこまでこだわるか」によって、制服校より安くなることも高くなることもあるということです。
実際の月額・年間費用の目安
上記の費用感を踏まえて、実際に私服校に通う先輩たちのリアルな体験談を見てみましょう。
月額お小遣い制のケースでは、「月5,000円の服飾費をもらっているが足りないと言われる」という保護者の声がありました。この5,000円には服だけでなく靴や帽子も含まれているそうで、確かに厳しいかもしれません。現役私服校生からは「服だけなら月5,000円でも妥当な金額だが、靴なども含めるとなると話は別。NIKEのスニーカーだと1足1万円を超えるため、靴代まで月5,000円で賄うのは厳しい」という率直な意見が寄せられていました。
季節ごと支給制のケースもあります。「春夏秋冬ごとに2万円程度支給されているが、それでは全然足りないので安い店で探し、自分の貯金からも出すことがしばしば」という先輩の体験談も。年間8万円でも足りないと感じる子がいるということですね。
必要時支給制を取っている家庭では、「高価な服は親に2ヶ月に1枚買ってもらう程度で、普段は予算内で工夫している」「自転車通学で交通費が浮く分を服代に充てる約束で親に支援してもらっている」といった工夫をしているケースもありました。
これらの体験談から推測すると、年間で10万円〜15万円程度が一般的な相場と考えられます。ただし、これはかなり幅があって、節約志向なら年間5〜6万円で抑えている子もいれば、おしゃれにこだわる子だと年間20万円以上かけている場合もあります。
入学時はある程度の服を揃える必要があるので、特に費用がかさみます。ある保護者は「娘(高校1年生)のために入学時に全シーズン必要な服を一通り買い揃えたところ相当な出費になった」と述べています。入学準備だけで10〜20万円程度は見込んでおいた方がいいかもしれません。
費用を抑えるコツと工夫
でも、やり方次第で費用はかなり抑えられます。先輩たちが実践している節約術をご紹介しますね。
ベーシックアイテムはプチプラでが鉄則。白いTシャツ、デニムパンツ、カーディガンなど、着回しの利く基本アイテムは、ユニクロやGU、ハニーズやしまむらで安く揃えましょう。「毎日着回すにはシンプルなTシャツやカーディガン、デニムなどプチプラの定番アイテムを何枚か揃えておくと安心」という先輩のアドバイス通りです。
流行アイテムは様子見も大切。流行は移り変わりが早いので、高価な流行アイテムを買う前に、本当に長く着られそうか考えてみて。「今年だけ」で終わりそうなものは、プチプラで済ませるか、購入を見送るのも手です。
着回し力を重視して買い物すること。1着で何通りものコーディネートができるアイテムを選べば、少ない枚数でもおしゃれを楽しめます。「同じような色ばかり買わずカラーバリエーションを持たせること」「ワンピースは可愛いけれど着回ししにくいので大量には買わない」といったアドバイスも参考になります。
オフシーズンに買うのも節約のコツ。夏物を秋に、冬物を春に買えば、セール価格で購入できることが多いです。サイズが変わりやすい成長期には難しい場合もありますが、アウターなど長く着られるものは狙い目です。
古着やリサイクルショップも上手に活用しましょう。特にブランド物のアウターなどは、古着でも十分きれいなものが見つかります。最近は古着もおしゃれの一部として受け入れられているので、抵抗感も少ないはず。
友達や姉妹との貸し借りも、高校生ならではの節約術。特にアウターや小物なら、お互いに貸し借りすることで、少ない予算でもバリエーションを増やせます。
家庭での予算の決め方
では、実際に家庭でどのように服飾費の予算を決めればいいのでしょうか?
定額お小遣い制は管理しやすい方法の一つ。「月○○円」と決めて、その範囲内でやりくりしてもらう。足りない分は自分で工夫するか、お年玉や誕生日プレゼントで補ってもらう。この方法だと、お金の管理を学ぶ機会にもなります。
季節ごと支給制も人気。春夏、秋冬で分けて、それぞれ2〜3万円程度を支給する。季節の変わり目は特に服が必要になるので、このタイミングで予算を組むのは理にかなっています。
必要時相談制は、柔軟性がある反面、予算管理が難しい面も。「○○が必要だから買いたい」と相談されたときに、本当に必要かどうかを一緒に検討する。親子でコミュニケーションを取りながら決められるのがメリットです。
年間予算制もおすすめ。年間10万円と決めて、それを月割りで管理する。余った分は翌月に繰り越し、足りない分は翌月から差し引く。長期的な視点でやりくりを学べます。
どの方法を選ぶにしても、大切なのは事前に親子で話し合っておくこと。「予算はこれだけだから、この範囲内で工夫してね」と最初に伝えておけば、子どもも納得して節約に取り組めます。
また、「靴は別予算」「コートなどの高額アイテムは相談」など、細かいルールも決めておくとトラブルが少ないです。
アルバイトという選択肢
高校生になると、アルバイトができるようになります(学校の許可が必要な場合もありますが)。服飾費の一部を自分で稼ぐという選択肢も出てきます。
先輩の中には「アルバイトができるようになれば問題ないだろう」と言っている子もいました。実際、高校2年生くらいからアルバイトを始めて、服代は自分で稼ぐという子も多いです。
ただし、学業との両立は大前提。アルバイトに夢中になって成績が下がってしまっては本末転倒です。また、稼いだお金を全部服代に使ってしまうのではなく、貯金する習慣も身につけてほしいですね。
アルバイトを始める場合は、月1〜2万円程度の収入が一般的。これで服代の半分くらいは賄えるので、家計の負担もかなり軽くなります。
まとめ:長期的な視点で考えたい
最後に大切なお話を。服飾費って、単なる出費ではないんです。
私服校で3年間過ごすことで、お子さんは自分に似合う色や形を見つけたり、TPOに応じた服装を選んだり、限られた予算の中でやりくりしたりという経験を積みます。これって、大人になってからすごく役立つスキルなんです。
制服があれば確かに楽だし、経済的負担も軽いかもしれません。でも、私服校での経験は、お子さんの感性やセンス、そして金銭感覚を育てる貴重な機会でもあります。
「お金がかかるから」と最初から予算を厳しくしすぎるのではなく、「勉強の一環」と考えて、ある程度の費用は必要だと思います。もちろん、家計に無理のない範囲での話ですが。。。
そして、服装を通じて自己表現を学んだり、友達とファッションの話で盛り上がったりするのも、高校生活の楽しみの一つ。お金では買えない思い出や経験につながることも多いんです。

私からのアドバイス
制服スタイリスト あやか
私服校の服代は確かにそれなりにかかります。でも、工夫次第で節約もできるし、得られるものもたくさんあります。親子でよく話し合って、お子さんが楽しく高校生活を送れるよう、サポートしてあげてくださいね。
きっと、3年後には「あの時お金をかけて良かった」と思える日が来ますよ。